世界はいま未曽有の危機に面しています。気候変動、感染症、誤情報、社会分断、核戦争、そして絶え間ない各地で起こる紛争の数々。長崎大学ではかかる情勢を鑑み、2024年6月にグローバルリスク研究の拠点を立ち上げ、世界的な危機をローカルな現場の眼差しで市民の皆さんとともにとらえる試みを開始しました。
本講演は、このような長崎大学の新しい取り組みを概観するとともに、国際秩序をおおいに揺り動かした2022年のロシアのウクライナ侵略後の欧米とアジアの様相を探ります。特にこの戦争を契機とした中国の動向は、日本、台湾、韓国など東アジアに大きなインパクトを与えています。その最前線にたつ九州や沖縄がどのようにこの危機に立ちむかうべきかにも踏み込んでいきます。