出版社:日経BP 日本経済新聞出版本部 著:坂井豊貴 オークション・ラボ
発行:2020年08月
オークションと聞くと、以前であれば、高額な美術品や貴重な車などを落札するというイメージが強く、どこか自分には関係ない・・・という思いも強かった。しかし、今となっては、ネットオークションに代表されるように、人々の生活にすっかり馴染んでいる。2020年のノーベル経済学賞を受賞したのは、ポール・ミルグロム氏とロバート・ウィルソン氏であり、受賞理由は「オークション理論の発展と新しいオークション形式の発明に」であった。このオークション理論というのは、経済学の中でも成長著しい分野と言われているが、アメリカでは既にこの理論がビジネスの様々な場面で活かされている。本書では、そのオークション理論の入口となる実例を交えた解説がなされており、サブタイトルにもあるようにミクロ経済学を実際の場面でどのように活用すべきかについて、対談形式でまとめられている。オークション理論だけでなく、行動経済学や心理学などについても、深く知りたくなる1冊である。
事業開発部次長 平田エマ
表紙は日本経済新聞出版本部サイトから引用