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未来の年表 業界大変化 瀬戸際の日本で起きること

2023.3.8

出版社:講談社  著者:河合雅司

発行:2022年12月

日本が人口減少社会にあることは問題視されて久しい。遂に今年、首相が年頭の記者会見で「異次元の少子化対策」を掲げた。少子化は、経済の成長力の低下をもたらすとともに、年金・医療など社会保障制度の安定性を揺るがすものである。政府がようやく少子化対策に本格的に力を入れ始めたことは歓迎したいが、同時進行する高齢化を前に、「ダブルの縮小」が目前に迫っている。

同時進行する高齢化-例えば個人的には、ケーキバイキングで「元が取れる」自信があったのは、学生の頃までだろうか。悔しいかな、若い頃のようには食べられなくなっているのである。消費も然り。日本で高齢化が進むという事は、総人口が減るだけではなく、実人数が減る以上に消費量が落ち込んでいくのである。体感しているだけに、読み進めるにつれて、「ダブルの縮小」がリアリティを持って迫ってくる。

本書は物流、インフラ、住宅、金融など、これからの日本に起こる事を業種・職種別に可視化している。問題を可視化した上で、「戦略的に縮む」対策を提案している。人口減少の影響を受けない組織や個人は存在しない。新年度に向けて組織や経営のあり方を考えている方も多いかと思うが、本書に書かれている未来を見据えた上で、「戦略的に縮む」対策を考えては如何だろう。

BIZCOLI 近藤孝子

表紙は講談社サイトから引用

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