出版社:イースト・プレス 著者:梅咲恵司
発行:2020年04月
幼い頃、週末に家族揃っての出かける先として、街の百貨店があった。キラキラしたお店の中に足を踏み入れると、“よそいきの服”を着た家族連れがたくさんいて、文具やおもちゃを見た後は、上層階の食堂でいつもと違うご飯を食べ、屋上で小さな遊具に乗ったり、ゲームに興じたりして、一日満喫して帰宅する・・・という記憶がよみがえる。
日本の百貨店は、その始まりは1905年、その前身でもある呉服店から振り返ると、400年近く、その販売方法や商品の品揃え、流行の創出などで小売の最先端を走ってきた。しかし、近年は、経営統合や地方都市を中心とする閉鎖が相次ぎ、厳しい局面に立っている。顧客のニーズの多様化に応える品揃えやサービスも求められ、新たな変革の時を迎えている。
呉服店から百貨店へと変化して100余年、これからの100年で百貨店はどのような業態に変化するのか、注目したい。
事業開発部次長 平田エマ
表紙はイースト・プレスサイトから引用