九州国立博物館特別展応援セミナーを下記の通り開催致します。
書をゆっくりとご覧になられたことはありますか?
読もうとする気持ちが強くて、鑑賞を諦めたことはありませんか?
古い名筆は、読まれることと同じか、それ以上に鑑賞されることも意識して書かれています。名筆は見るだけでも、書いた人の目的に叶うのです。
古い書を眺めるということは、その筆者に出会うことでもあります。古人の筆づかいを、頭から終わりまで目で追いかけると、古人の過ごした時間をゆっくり偲ぶことができます。この時間の追体験は、絵画や彫刻などの作品ではできないことです。筆の流れは時間の流れ、書は目で聞く音楽であり、筆は心を奏でる道具でもあるのです。
特別展「王羲之と日本の書」は、4世紀の王羲之から始まる日本の書の流れを、多彩な名筆でご覧いただきます。今回のセミナーはそのための予習の会です。「運命的な書との出会い」を願って、楽しんで頂けるようお話しいたします。