ゲーム産業は、コロナ禍で、非常に注目を集めた産業の1つです。Nintendo Switchの人気からもわかるように、テクノロジーの発展と共にオンラインゲーム市場は今後も多くの需要が確保できると予想されます。ゲームの提供プラットフォームのオンライン化により、アプローチがより容易になり、また、アマチュア開発者によるインディーゲームの活性化やアイデアの良いスタートアップも盛んです。しかし、ゲームに対する評価指標は具体化されず、開発者や会社の感覚、または一部のレビュアーに頼るところが多いのが事実です。1次的なゲームの楽しさの評価ができると、ゲーム開発者にとって、よりリスクを軽減できます。
本研究は、ゲームの楽しさを、需要者の目線から尺度化し、制作側に基礎資料を作成できるようにすることを目的としています。近年、福岡市でもプロゲーマーなどゲーム産業の動きがますます活発化しています。この研究が少しでも参考になると幸いです。
【遊びの4要素】
フランスの社会学者であるロジェ・カイヨワが、1958年に発表した『遊びと人間』の中で、遊びは4つに分類ができると以下の4要素を紹介した。
1.「アゴン:競争」・・・競争を伴う遊び ex:サッカー、チェス
2.「アレア:運」・・・運や賭けを伴う遊び ex:じゃんけん、サイコロ、賭け
3.「ミミクリ:模擬」・・・真似・模倣を伴う遊び ex:ごっこ、空想、仮装、演劇
4.「イリンクス:眩暈」・・・目眩やスリルを伴う遊び ex:ブランコ、スキ、サーカス